保育園の保健だよりって、何を書けばいいの?
保育園看護師のみなさん、こんにちは。
毎日の業務、お疲れ様です。
保育園看護師になると、今までの病棟とは異なる業務ばかりで日々慣れるのが大変ですよね。
その中でも特徴的なのが【保健だより】の作成。
この記事では、保育園ならではの保健だよりの書き方作り方を紹介していきます。
保育園の保健だより=保護者向けに書く
保育園の保健だよりは、保護者向けに作成します。
自分が子ども時代に学校からもらっていた保健だよりは、自分たちに向けた内容だったと思います。
しかし、保育園の場合0歳~6歳の子どもたち向けに書いても中々理解は難しいですよね。
なので、基本的には保護者に読んでもらうために書いていくことになります。
そのため、内容的には大きく変わらなくても、言い回しが変わってきます。
例えば「暑さ寒さに応じて衣服の調節ができるように」という内容だった場合、
児童向けに書く:暑すぎると感じたら、涼しくなるように洋服を1枚脱ぎましょう。そのために、Tシャツとパーカーを着るなど、重ね着をして暑い時に脱げるようにしてください。
保護者向けに書く:子どもたちが汗をかいた際に衣服の調節がしやすいよう、薄手の服を重ね着するようにしてください。
違いがわかりましたか?
保育園の場合、子どもたちがどうだから、親はこうしてください、という言い回しで書くことが多いです。
保育園の保健だよりの作成方法
保健だよりの書き方を紹介していきます。
対象が保護者という以外は、小学校や中学校の保健だよりと基本的には同じ作り方です。
こちらの記事もご参照ください。
紙に手書きで書いてコピーするか、パソコンのwordなどで作成して印刷するかのどちらかです。
どちらでも自分が作成しやすい方でよいと思いますが、オススメは断然パソコンです!
慣れれば手書きと比べ圧倒的に作成スピードが速い
パソコン作業の得意不得意にもよるのですが、慣れればパソコンで作成する方が業務時間を短縮できます。
こちらの白ヤギ保健室では、毎月保健だよりのサンプル記事を配信していますので、内容に困ったらサンプル記事を入れ込むことも容易です。
読みやすい記事になる
また、相当字が上手な人でない限り、他人の手書き文字は少し読みづらいですよね。
文字が曲がったり右上がりになる心配もないパソコンは見やすい記事となります。
写真やイラストを挿入しやすい
写真やイラストを挿入しやすいという特徴もあります。
後述しますが、保育園の保健だよりは写真を入れるのが読んでもらう極意です!!
手書きの場合、写真を印刷してはさみで切ってのりで貼って、という作業が発生しますが、wordで書けばコピー&ペーストで終了。
しかも手書きに比べパソコン作成のが写真やイラストはハッキリと印刷される可能性のが高いです。
保育園の保健だよりの記事内容の決め方
では、実際に保健だよりを書いていく際、どのような内容を盛り込むのか、どのように内容を決めていくのかを紹介します。
私はこのような順番で記事内容を決めていました。
1.保健関連のお知らせ
身体計測・眼科健診など、健診のお知らせは必須項目です。
- 何の健診か
- 日時
- どのような目的で実施するのか
- 持ち物(あれば)
- 準備してきてほしいこと
準備してきてほしいことには、歯科健診であれば「しっかりと歯みがきをしてくるように」などを書くとよいです。
2.流行中の感染症があればその情報
「現在インフルエンザ流行中です」「ノロウイルスが流行中です」など、園で流行している感染症があればその情報を入れます。
出席停止になる場合、いつから登園できるのか、医師の書類は必要なのか、などを書きましょう。
どのような症状なのか、感染防止の対策は、なども一緒に書くとよいです。
3.普段の業務の中で感じた保健的な課題
保育園看護師として勤務している中で感じたことを書くのもよいです。
「最近花粉症っぽい症状の子が多いな」「冬になって手荒れの子をよく見かけるな」などです。
いかに保護者が興味をもつ内容を書けるかがポイントなので、より多くの子どもに共通している課題を見つけられるとよいですね。
4.季節の話題
季節の話題も盛り込みましょう。
6月であれば「虫歯予防週間」、10月であれば「目の愛護デー」などです。
定番ネタのため資料やイラストも豊富にあり、非常に書きやすいです。
季節ネタはこちらのページにまとめてありますので、参考にしていただければ幸いです。
5.保健関連の雑誌を参考に
東山書房の「健康教室」や株式会社日本学校保健研修者の「健」などがあります。
小学校などであれば、保健室で毎月定期購読をしているところがほとんどです。
しかし、保育園では中々そういったところは少ないのではないでしょうか。
その場合は、1回買い切りの市販の保健だより関連の書籍を購入し、参考にすると良いです。
園長に保健だよりに使用したい旨を伝えれば、もしかしたら経費で購入させてもらえるかもしれませんよ。
保育園の保健だより、読んでもらうためのワザ
せっかく書いたのに読まれずにポイ…。
それだけは避けたいですよね。
保健だよりを保護者に読んでもらえるワザを紹介します。
大事なのは「このお便りだったら自分は読む?」と考えること。
こちらも参考にしてください。
イラストよりもとにかく写真!
保健だよりは写真を使いましょう!
イラストを入れるのももちろん大賛成です。
文章だけのお便りは想像しただけでも読みたくありません…。
でも、実際のところイラストがたくさんあってかわいいお便りも、忙しいと読まないんですよね。(経験談)
そんなとき、写真が載っていると必ず見ます。
特に「自分の子どもが載っているかもしれない写真」なら見ます。必ず。
私の子どもが通っていた保育園では、毎月園だよりが発行されていて、それに子どもたちの写真が載っていたんです。
今月はどんな写真が載っているかな?と気になって気になって。
離れている時、どんなことしてるのかな?どんな表情かな?って、知りたくてしょうがないんです。
帰りのエレベーターの中で見てしまうくらい楽しみにしていました。笑
保健だよりで写真を使うのは中々難しいですが、以下のようなシチュエーションがあれば写真を入れましょう。
- 保健指導をした時の様子
- 健診の様子
- こんな感染対策してます、という紹介
- 園医さんの写真
- (あれば)保健室やベッドの写真
- 看護師や保育士の写真
保健指導の様子は可能であれば保育士さんに写真をお願いしましょう。
注意点としては、写真を載せてほしくない親もいますので、園として保護者に写真使用の許可を取っているのかを確認しましょう。
もし普段園だよりや園アプリなどで、写真を共有していない場合は、園や保護者の許可が必要な場合があります。
後ろ姿など、個人が特定できない写真であれば使用できる可能性もありますので、必ず園に確認してから写真の使用をお願いします。
後ろ姿であっても親は自分の子がわかり、それでも嬉しかったりするので、集団指導を後ろから撮った写真でも十分OKだと思います。
保護者の悩みに寄り添った内容
保護者の悩みに寄り添った内容をできる限り書きましょう。
「早寝早起き」「手洗いうがい」ももちろん大切です。
何度でも周知していく必要があり、重要な内容の1つです。
しかし、そればかりでは「はいはい~!」と見出しだけ見て終わりです。
そこでポイントなのが「保護者の悩みに寄り添った内容」です。
それは普段の業務の中で見つけていくしかないのですが、例えばこんな内容です。
- 子どもの便秘
- 指しゃぶり
- 少食、偏食
- 寝つきが悪い
- 夜泣き
- おねしょ
保護者や保育士から、看護師として相談された内容をメモしておき、その内容を書くと良いです。
看護師や保育士の情報を入れる
保育士さんを保健だよりに登場させましょう。
4月の保健だよりは自分(看護師)と園医さんの紹介。
それ以降は保育士さんも時折登場させると読んでもらいやすくなります。
保育士さんってたくさんいるので、名前を覚えるのも精一杯。
ましてやどんな人かなんて中々わかりません。
でも、大切な子どもを預かってもらう立場の人なので、保育士さんのことをよく知りたい。
親はそんな思いで保育士さんと接しています。
もちろん園だよりなどで紹介もあると思いますので、少し保健的な面で登場させると良いでしょう。
- 風邪予防対策をインタビュー
- 感染対策等を説明する時にモデルになってもらう
- イベントに応じて自分や自分の子のエピソードがあれば書く
簡単なのは、インタビューをして「○○先生のストレス発散法!」などと紹介させてもらうことですね。
可能であれば、先生の写真も載せられると興味を持ってもらいやすくなります。
まとめ:園のオリジナリティを出して書く
保健だよりは、雑誌や書籍などを見ればたくさん情報があり、それを丸っとコピーアンドペーストして配布することも可能です。
しかしそれでは、読んでもらえていない可能性が高いです。
そのためには、自分の園の子どもや保護者の保健的課題を見つけ出し、それに合った情報を伝えることが大切。
世界に一つだけのオリジナル保健だよりを作れるようになれば、おのずと読んでもらえる保健だよりになっていきます。
普段からアンテナをはって、情報を集めることから始めると良いでしょう。
皆さんの保健だより作成の参考になれば幸いです。
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